現役臨床検査のパンダママが、臨床検査の実際や裏側をご紹介します。
今回は「一般検査」についてです。
パンダママが一般検査室で働いて驚いたエピソードを中心にご紹介します。
一般検査とは
一般検査とは「尿や便の検査」を代表とする検査です。
昔は臨床検査といえば尿検査が一般的だったのでその名前が残っているようです。
健康診断などでも、尿検査や検便などは一般的ですよね。
病院の一般検査室では尿や便の他にも
- 尿
- 糞便
- 髄液
- 穿刺液
- 精液
などを主に検査しています。
一般検査室でビックリ
パンダママが一般検査室で仕事をするようになりビックリしたことをご紹介します。
尿検査などはとても身近な検査ですが、その裏側はビックリするうことが多かったです。
ほぼトイレでビックリ
まず一番初めにビックリしたことが、一般検査室は尿検査がメインであるために採尿用のトイレに隣接していることです。
当たり前のことなのですが、初めて見たときはビックリしました。
採尿した患者さんが尿を入れたコッブを提出する小窓があるのですが、当然そこを覗けばトイレの患者さんとこんにちわ状態。
そしてその小窓にどんどん置かれる尿カップ…
朝の混む時間は急いで回収しないと置き場がなくなるほど。
当然、検査室は尿だらけ。
トイレだなこりゃ。匂いもすごい。
初めは正直、そう思ってしまいました。
しかし、毎日勤めているとだんだん慣れていくもので、勤務し始めて1週間も経つ頃には
尿の検体のほぼ隣で余裕でご飯食べてました〜
え?おしっこの匂いする??
慣れってすごいですね〜
カラフルおっしっこにビックリ
健康な人の尿は無色〜黄色ですよね。
しかし、疾患によっては尿は様々な色に変化します。
教科書上では知っていましたが、実際目にすると見たこのない尿の色にビックリすることが多かったです。
尿の色の異常で一般的な「赤」の血尿は序の口です。
血尿と言っても、うっすら赤いものから、ほぼ血液!?みたいな真っ赤なものまであります。
疾患によっては真っ白になったり、黒っぽかったり、ピンク、茶色、緑まで!
ある日突然こんな色のおっしこが出たらビックリするよな〜
尿は健康のバロメーターにもなります。疾患によっては匂いも変わります。ぜひ、毎日の尿の色や匂いを少し気にしてみてください。
尿カップの中身にビックリ
病院内での尿検査は専用のトイレで紙コッブに尿を入れて、検査室と繋がっている提出用の小窓においていくスタイルです。
そこに提出される尿カップ。その中身にビックリすることが多々ありました。
なみなみ
検査に必要な尿の量は25mlもあれば十分で、紙コップに2、3センチ入れてもらえれば足りないことはありません。
しかし、ご親切に紙コップなみなみに尿を提出してくれる患者さんがいます。
さ、さんきゅーね。でもそんなにいらないよ。
ほぼゼロ
なみなみはこぼさないようにきを気をつければいいだけなのですが、困ってしまうのが少ないパターンです。
頑張って絞り出したであろうスズメの涙のような量が提出させることが結構多いです。
疾患によっては尿が出にくかったり、ほとんど出なかったりすることがあるので大変なのはわかるのですが
あまりにも少ないと、検査ができなかったり信頼性が低くなってしまうので、足りるかな?って思った時は一声かけてもらいたいものです。
水だろこれ
嘘見たいな話ですが、実際にたまにあるのです。
おしっこが出なかったから、トイレの水道の水を入れて提出する人…
おいおい、バカにしないでおくれ〜さすがにわかりますよ〜
まあ、悪気はないのだと思いますが、それはいかんですね。
ありえない尿沈渣にビックリ
尿検査な重要な検査項目に、「尿沈渣」というものがあります。
尿沈渣とは尿を遠心分離機にかけ、下に沈んだ成分を顕微鏡で見て主に腎臓や尿路の異常がないかを検査します。
顕微鏡で見られる主なものは赤血球・白血球・結晶・細胞・細菌などです。
本当に様々なものが見られるので、慣れてくればビックリするようなことはほぼないのですが
パンダママが一番ビックリした…というかドキドキしてしまったのが、40代女性の尿沈渣。
顕微鏡の中に見えたもの、それは
精子…
いや、男性の尿沈渣で見ることはよくあるし、なんなら精子の検査なんかもしているので、そのもの自体には驚かないんです。
それが、40代女性だったこと。しかも、顔見知りの医療事務の方だったんです。
勝手に色々想像してドキドキしてしまいました。
女性の皆さーん!尿検査の前は要注意でーす!!
女性といえば
尿検査をしなければいけないけど生理中で、血液が入っちゃうのが心配な方も多いのではないでしょうか。
当然、血液が尿に少しでも混ざってしまうと潜血の項目が(+)になってしまい、結果としては異常になってしまいます。
なので、できれば生理でない時に検査をすることをオススメしたいのですが
他の項目を急ぐ場合もあるので、担当の医師や検査室の技師に一声かけて頂けるとありがたいです。
おしっこの話ばかりで失礼しました〜